児童養護施設「野の花の家」

養育目標

 私たちは広い心と愛を持って、託された命を大切に育みます。
 私たちは、子どもたちが「愛されている」という実感の中で、年齢発達段階にふさわしい自主的な判断力、実践力を養い、自立に必要な強さ・優しさを育むことができるように、できるだけ家庭的な雰囲気の中で、子どもたちのありのままを受けとめ、寄り添い、支え、共に歩んでいくことを養育の目標としています。

私たちの家

 「野の花の家」はちょっぴり大家族。子ども達が7つの家(グループホーム、地域小規模児童養護施設「花咲の家」「育み」)に分かれて、地域にあるごく普通の家庭と同じように生活しています。
 大人の様々な事情によって、家族と一緒に生活できない子ども達の2番目の家。それが「野の花の家」です。
 個性豊かな7つの家をご紹介します。

多職種による支援

野の花の家では、様々な専門職が力を合わせて子どもたちの生活をサポートしています。
それぞれの仕事内容や、担当職員の思いをご紹介します。

★養育支援員(保育士・児童指導員)

 保護者に代わって概ね2歳から18歳までの子どもの養育を中心となって担う、養育の専門職です。朝は子どもを起床させるところから始まり、朝食づくり、洗面や食事、着替え、部屋の掃除などを行い、子どもたちを幼稚園や学校へと送り出します。子どもたちが幼稚園や学校から帰宅した後は、おやつを食べながらコミュニケーションを取ったり、宿題をみたり、夕食の準備や入浴、就寝のお手伝い等、日常の生活支援を行います。その他、学校行事への参加や地域との関り、児童相談所との連携や家族関係支援、更に子どもたちの自立支援等、養育支援員・保育士の仕事は多岐に渡ります。子どもたちを愛し・受け止め・寄り添い・支え・共に歩みながら、子どもたちにとって最も身近な父や母、兄や姉のような存在として、長期にわたって子どもの成長に寄り添い、生活を支援しています。

★家庭支援専門相談員

 家庭支援専門相談員は、児童養護施設、乳児院、情緒障害児短期治療施設及び児童自立支援施設に配置されており、ファミリーソーシャルワーカー(FSW)とも呼ばれます。虐待等の家庭環境上の理由により入所している児童の保護者等に対し、児童相談所との密接な連携のもとに電話、面接等により児童の早期家庭復帰、里親委託等を可能とするための相談援助等の支援を行います。

★里親支援専門相談員

 里親支援専門相談員は、児童養護施設と乳児院に配置される職員です。児童相談所の里親担当職員などと連携して、所属施設の入所児童の里親委託を推進したり、里親の新規開拓や里親向けの研修、アフターケアとしての相談対応などを行います。また地域の里親さんのご相談をお聞きし、関係機関と連携しながら対応します。里親制度への理解を地域に広げるため、市町村や児童相談所、里親会、NPO法人、優里の会等と連携して普及啓発活動を行います。野の花の家では同法人内の児童家庭支援センター「ファミリーセンターヴィオラ」と連携し、「里親支援チーム」を作っています。
 資格要件は、社会福祉士か精神保健福祉士、もしくは児童養護施設等(里親を含む)において児童の養育に5年以上従事し、里親制度への理解及びソーシャルワークの視点を有するものでなければならないとされています。

★個別対応職員

 虐待を受けた経験があったり、愛着障害のある児童など、個別の問題を抱えた子どもの一人一人の異なる心の傷に対して、集団内ではなく個別に対応・ケアをしています。

★職業指導員

 野の花の家に限らず、児童養護施設を卒園した方の中には、1年も経たずに退職してしまう方も多くいます。理由は様々ですが、「自分の強みは何か?」そして「世の中にあるどんな仕事が自分の強みを生かせるのか?」ということを知る『機会』と『出会い』が無く卒園をし、就職や進学をした方が多かったように思います。子どもたちが在園中に多くの経験を積む『機会』と『出会い』を用意できるように、職員自身が様々な団体の方とつながりを持ち、子どもたちが持つ「強み」を生かし、それぞれが自分らしい生き方ができるように、子どもたち、そしてその子どもたちを支える職員の力になること、それが職業指導員の役割だと思い、日々の業務に励んでいます。

★心理療法担当職員

 子どもたちは遊びを通して、措置前の状況や現在の状況を語ってくれます。日々の生活で見せる笑顔からは想像もつきません。生きる為に教わる事なく、本来持つ能力をフル活用して生き延びてきた子どもたち。それ故に成長と共に本来獲得するはずの課題獲得に至らず、学ばなくてよい事や間違って習得してきた事が、今の子どもたちを苦しめます。「生命」を与えてくれた両親へ感謝する気持ちを持ち、過去の人間関係に惑わされず、自分の人生を生きられるようになって欲しい。せっかく「生命」を与えられたのだから、いつか迎える「命」を終える時に「生まれてきて良かった。私、頑張ったよね」と、自分で自分を褒めて終えられるようになって欲しい。だから、いつか訪れる野の花の家を旅立つ日に向かい、自立と自律を目標に、子どもたちに生きる力をつける事を目指して共に過ごしています。
 不適切な環境で生きてきた子どもたち一人ひとりが幸せになる過程を、共に過ごせる事に感謝します。『生きていてくれて、ありがとう。みんな、大好きだよ』

★栄養士・調理員

 食事を摂ることは、生きるために不可欠であると同時に、人にとって大きな楽しみの一つです。生活の中で重要な位置を占める食事の時間を、食欲を満たすためだけではなく、毎日の食事を楽しい雰囲気の中で美味しく食べることが大切です。
 美味しく食べるために、安心・安全な旬の食材を使い、季節に合った料理の提供をしています。献立はできる限り変化に富み、子どもたちの健全な発育に必要な栄養量を満たし、食事の中で「大好き」を増やしていけるように、調理する側も子どもたちも笑顔あふれる食事提供をしています。

★事務職員

 事務職員の仕事は総務・人事・労務・会計・措置費請求と多岐にわたります。野の花の家では3名の事務員でこれに対応しています。
 施設の中では少数ということもあり、あまり目立たない職種というイメージがありますが、施設運営に関わるとても重要な職種です。
 子どもたちを直接ケアする現場のスタッフたちを陰から支える非常にやりがいのある仕事です。

 

調理室からこんにちは

★12月の献立表★
 

寒い季節となりました。12月はクリスマスや年末などのイベントが多くなりますね。

お鍋やおでんなどの温かい食べ物で体を温め、風邪をひかない体づくりをしていきたいと思います。

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